
博士〜、お疲れ様っす。
コーヒー淹れてきたっすよ

・・・え?
あぁ、ありがとう

博士疲れてないっすか?
肩でも揉むっすよ?

え?何を・・・

さあさ、遠慮せず(もみもみ)

ちょ、ちょっと待て、一体どうしたというのだ?(もみもみ)

何言ってんすか。
いつものことじゃないっすか?

そう、アタシはいつも良い子っすから

いつも良い子・・・?

ん、おい。
お前まさか、サンタクロースを意識しているのではないだろうな?

ぎくり!何言ってんすか?
そんなわけあるわけなくなくないっすよ

いや慌てすぎて何を言っているのか分からんぞ

だって友達に聞いたんすよ!
良い子にしてたらサンタさんって人がプレゼントをくれるって

それはそうかも知れぬが、そんな取ってつけたような良い子など、サンタは認めてくれないぞ?

そんな〜、頑張って損したっす

いや、損はしてないだろう
サンタクロースの歴史

サンタクロースの名前を聞くと、やっぱりプレゼントをイメージしてしまいます。
ですが、そもそもサンタクロースとはどこの国の人で、どうしてプレゼントをくれるんでしょうか?
知ってる方は意外に少ないかも知れませんね。
子どもに聞かれた時、迷うことなく答えたいものです。
サンタクロースのモデルとなった人物
サンタクロースのモデルとなった人物は、4世紀頃、現在のトルコの小さな都市ミラにいた、ニコラウスという神父さんです。
とても優しい人で、特に身寄りのない子どもたちを助ける活動をしていたそうです。
ある時、とても貧しい3人姉妹がおりました。
3人はお金が無く大変困っていましたが、かわいそうに思ったニコラウスは3人の家の煙突から金貨を3枚投げ入れました。
金貨は暖炉の近くにあった靴下の中に落ち、この金貨のおかげで3人は助かったということです。
このお話が、現在のサンタクロースのルーツと言われています。
ちなみにニコラウスさんは「聖ニコラウス」と呼ばれ、これはオランダ読みでは「シンタクラース」と読み、サンタクロースの語源となったそうです。
そして、その時ニコラウスさんは司教という役職でしたので、その司教の服が赤色だったことも現在のサンタクロースの服の色の起源と言われています。
サンタクロースの出身地

サンタさんってどこの国の人なんすか?

一応、フィンランドに住んでいると言われているな

あちゃ〜、そりゃまずいっすね

何がまずいんだ?

いや、サンタさんに欲しい物伝えようと思ったら、フィンランド語じゃないと伝えられないってことっすよね?

あぁ〜・・・大丈夫じゃないかな
サンタクロースは1920年代ごろ、アメリカに伝わった言い伝えでは北極に住んでいると言われていました。
ですが1927年、フィンランド国営放送局は北極圏のラップランド東部にあるコルヴァトゥントゥリ(耳の山と言われています)であると宣言しました。
サンタクロース村

フィンランドのラップランド地方、ロヴァニエミ市中心街から北へ8Kmの所に、サンタクロース村があります。
そこにはサンタクロース郵便局やクリスマスグッズのお店だけでなく、コルヴァトゥントゥリから毎日やってくるサンタクロースの部屋もあります。

いいなぁ、フィンランドの人は。
アタシもサンタさんに会いに行きたいっす

一応、日本にも公認のサンタはいるぞ?

え?公認って何すか?

サンタに認められ、
サンタの仕事をしている人たちのことを公認サンタクロースというのだ
サンタクロースをお手伝いする存在
サンタクロースは何も一人だけで世界中を巡っているわけではありません。
出来るだけたくさんの子ども達に夢を届けるためにも、そのお仕事を手伝ってくれている方々がいます。
日本にもいる、公認サンタクロースという存在

1957年からグリーンランドに「グリーンランド国際サンタクロース協会」が存在しています。
こちらは世界中に支部を置き、独自の公認サンタクロースを認定しています。
サンタクロースとして認められるには、厳しい条件をクリアし、国際認定試験に合格しなければいけません。
その厳しい条件とは、
・結婚していること
・子どもがいること
・サンタクロースとして活動した経験があること
・衣装やその他の装備込みで120Kg以上の、サンタクロースらしいふくよかな体型であること(女性は満たさなくてOK)
これらの条件をクリアし、以下の国際認定試験を受けます。
・自宅からコペンハーゲンの試験会場までサンタクロースの正装で行く(公共交通機関の移動や出国・入国も正装)
・2分以内に「プレゼントの入った大きな袋を持って50m全力疾走、ハシゴで高さ2•8mの煙突に登り、煙突から家に入って這い出る、ツリーの下にプレゼントを置き、暖炉の上に置かれたクッキー6枚とミルク568m lを完食、再び暖炉から煙突を登り、煙突から出たところで国旗を振る、煙突を降りたらさらに50m全力疾走」をクリアする。
・英語、もしくはデンマーク語による自己紹介を含めた長老サンタクロースとの面談
・出身地の特色や文化を取り入れた自作衣装と装備の用意、身だしなみのチェック
・世界会議に出席している公認サンタクロース全員の前で宣誓文を全て「ホゥホゥホゥ」だけで表現して読み上げる。

これマジでやるんすか?

マジみたいだな。
やはりサンタクロースの仕事は、生半可な覚悟や能力では成し得ないことなのだろう

なんか、素直に尊敬するっす
お手伝いしてくれる妖精トントゥ

トントゥは森の中や人の家に住み着いていると言われる妖精です。
人の家に住んでいるトントゥは、掃除があまり出来ていない所をそっと掃除したり、消し忘れたローソクの火を消したりと、人々の手助けをしてくれています。
そんなトントゥには大切な仕事があります。
それは、子ども達を観察して、誰が良い子であったかをメモし、幸せかどうかを確認することです。
そして、クリスマスが近づいてくるとサンタさんにそのことを報告したり、世界中を旅してプレゼントを配るのを手伝っています。
サンタさんからプレゼントがもらえたら、サンタさんだけでなく、妖精トントゥにも感謝しましょう。

えっと・・・つまり普段のアタシの様子は
トントゥがいつも見ているってことっすか?

そうだな。
そうやってサンタクロースに、お前が良い子だったかを報告するわけだ

なら大丈夫っすね!
絶対プレゼントもらえるっす!

その自信はどこからくるのやら

・・・あ〜、ちなみに

サンタクロースにはどんなプレゼントをお願いするんだ?

まぁ、どうせなら、簡単には手に入らない物がもらえたら嬉しいっす

というと?

大間のマグロの大トロとか欲しいっす
今が旬っすからね

・・・生ものか〜
夜更かししているとプレゼントはもらえない?


サンタさんは夜眠っている時に来てくれるんすよね?

そうだな。
むしろ夜遅くまで起きているのは、良い子とは言えないからな

じゃあ、アタシはもう寝るっす。
トントゥがいい感じに報告してくれることを期待してるっす

うむ、そうした方がいいだろう

おやすみなさいっす

ああ、おやすみ

・・・

・・・さて

久しぶりに買い物でも行こうかな
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